2017年07月13日
  まなぶひと

まなび情報誌「まなぶひと」 2017年8月号

特集:理学部⾃然史標本館(東北⼤学総合学術博物館)

―⼤地に眠る記憶―

ステゴサウルス(恐⻯類)Stegosaurus stenops   , アメリカ合衆国 ユタ州, ジュラ紀後期:展⽰室に⼊り、まず出迎えてくれるのがこのステゴサウルス。剣⻯類の仲間で、背中に並んだ⼤きな⾻の板が特徴の⼀つですが、発⾒当初は板はカメの甲羅のように背中を覆っていたと考えられていました。Stego=「屋根」のある、Saurus=「トカゲ」。このほか、福井県で発⾒された恐⻯「フクイラプトル・キタダニエンシス」の⾻格標本の展⽰も。

 

東北⼤学理学部⾃然史標本館には、1911年東北帝国⼤学理科⼤学に地質学科が開設されて以来、研究のために世界各国から収集された60 万点以上に及ぶ化⽯、岩⽯、鉱物などの標本が収蔵されており、そのうち約1200点が常時展⽰されています。

中でも化⽯は、先カンブリア時代のものから新⽣代に⾄るまで、各時代ごとの貴重な標本が数多く展⽰されており、今ではもう決して⾒ることのできない古⽣物の姿を、ありありと⽬の前に浮かび上がらせてくれます。

⽣き、死に、やがて海の底に沈み、地球の営みにより再び地上に化⽯となってその姿を現した古の⽣き物たち。

それは太古の地球の記憶であっても、けして遠く離れた別世界の話ではありません。「仙台」 や「歌津」など、今私たちが住むこの地域の名前が付けられた⽣物の化⽯もたくさんあります。

センダイゾウの⾅⻭の化⽯:約500万年前の新第三紀 鮮新世前期に仙台に⽣息していた古いタイプの絶滅したシノマストドン属のゾウ。

タカハシホタテ:仙台化⽯の「⼥王」。広瀬川川岸の露頭から多く⾒つかる。

センダイミズホクジラの化⽯: ⻘葉城址近くの⻯の⼝渓⾕で発⾒。約500万年前に⽣息。

 

⼭の中から⾒つかるクジラ。川の中に隠れるホタテ。あるいは震災の傷跡のなかから初めて発⾒された謎の⽣物。

地層はまるで脳の海⾺のように、地球の記憶としての化⽯たちを宿して眠り、時々気まぐれにその⽚鱗を私たちに分け与えてくれます。

46億年の地球の記憶の集まる場所、⾃然史標本館へ、この夏出かけてみませんか?

ウタツギョリュウの化⽯:1970年に南三陸町歌津の海岸 で発⾒され、「宮城県の化⽯」として2016に⽇本地質学会が指定。約2億4600万年前の三畳紀前期に⽣息していた世界最古の⿂⻯。以後歌津は⿂⻯のメッカとして様々な化⽯が発⾒されている。

Kitakamicaris utatsuensisの模式 標本:歌津地域に分布する⼤沢層 (約2億5000万年前)で発⾒され、 当初”謎の化⽯”とされていたが、 後にわが国初の嚢頭類の化⽯であると分かる。震災後の「標本レス キュー」活動が発⾒のきっかけに。

 

東北⼤学理学部⾃然史標本館(東北⼤学総合学術博物館)

仙台市⻘葉区荒巻字⻘葉6−3 TEL:022-795-6767

[開館時間]10:00-16:00

[休館⽇]⽉曜⽇(祝⽇の場合、その翌⽇)年末年始、お盆期間、電気設備点検⽇(例年8⽉の最終⽇曜⽇)

[⼊場料] ⼤⼈:150円 ⼩中学⽣:80円(団体料⾦あり) ※萩友会プレミアム会員は無料。

 

学⽣団体「みちのく博物楽団」が毎週⼟曜(13-15時)ご案内しています。

(詳細はこちらから)

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