2020年03月17日
  まなぶひと

まなび情報誌「まなぶひと」 2020年4月号 Vol.72

特集:東北⼤学のキャンパスとフットパス

 

ーキャンパスを踏み分けてー

東北⼤学のキャンパスは、⽇本⼀オープンなキャンパスだと⾔う。
街を歩けばいつしか⼤学の重厚な建物や巨⽊が忽然と現れ、敷地をぐるりと囲む⾼い塀も壁もない。
キャンパスの中を市バスが通る公道が⾛っていたり、あるいはキャンパス内の歩道を歩いていると、いつしか深い森の中に⼊り込んだりもする。
なぜ東北⼤学のキャンパスは、これほどまでに街や⾃然に溶け込んでいるのだろう。
東北⼤学のキャンパスに息づく地域との共⽣の精神と、この春出版されるキャンパス散策にもぴったりなガイドブックをご紹介したい。

⻘葉⼭新キャンパスのユニバーシティ・パーク

 

 

オープンキャンパスな理由

ご存知の方も多いかと思うが、川内や青葉山キャンパスなどは、古くは仙台城の二の丸、御城林、御裏林と呼ばれる仙台藩の重要な領地であった。明治維新後は帝国陸軍第二師団の軍用地となり、また第二次大戦後には米軍が進駐し、キャンプ・センダイとなった歴史を持つ。この土地が国に返還され、更に東北大学がキャンパス用地として譲り受ける際、「周囲に柵を設けず、市民に開放すること」という条件を提示されたエリアもあった。

また、かつて県有地ゴルフ場だった現在の青葉山新キャンパスの土地を宮城県から取得する際も「県民、市民にも広く開放し、憩うことが出来るような、緑地の中の開かれた大学として整備すること」という条件が提示された。

これら地域社会へのキャンパス解放の要望を東北大学では尊重し、現在でも引き続き、地域や市民に開かれた、都市公園のようなオープンキャンパスの精神が守られている。

青葉山、川内エリアの1964年の航空写真(提供国土地地理院)。尾根筋に広がるゴルフ場の全体像や、キャンプ・センダイの様子がうかがえる。

 

 

ブラタモる!?キャンパス内のフットパス

そんなオープンなキャンパスの散策を、何倍にも楽しめるガイドブックがこの春出版された。東北大学も色々な形で協力をしている「青葉山・八木山フットパスの会」が出版する『青葉城 奥の細道』だ。

フットパスとは文字通り足で散策できる道のこと。フットパス発祥のイギリスでは、たとえ牧場や畑などの私有地であっても、人々が習慣的に歩いてきた道を市民は自由に歩くことができ、その権利が設定された道は「パブリック・フットパス」と呼ばれている。

ガイドブックでは、地域住民や東北大学のキャンパスデザイン室のメンバーなどが中心となって整備されてきたいくつものフットパスのコースや、コース周辺の地質・生物・歴史的特徴が詳しく紹介されている。

青葉山周辺ではどんな地層やどの時代の化石が見られるのか、季節ごとにどんな草花を楽しめるのか、道端のささやかな痕跡にはどんな壮大な歴史が隠されているのか。

散策も楽しいこれからの季節。東北大学の新たな魅力を発見しに、ガイドブック片手にキャンパス歩きを楽しんでもらいたい。

 

※キャンパス内を散策するときは、公開施設以外の建物への立ち入りはご遠慮下さい。

 

 

ちょっと覗き見!ガイドブック

ガイドブックにはフットパスのコースに関する基礎情報のほか、専門家の講演記録やコラムも掲載されていて読み応え抜群だ。

 

紹介されているコースは全11コース。ルートの概略図のほか、コースごとに見どころスポットとテーマが紹介されている。
詳しいコースについてはガイドマップ(別売)も。

 

 

収益はフットパスの充実のために。

ガイドブックの売上金は、フットパスコースの整備費などに充てられる。写真は恐竜山(八木山)のコース案内のために設置された足拓サイン。

 

 

青葉山・八木山フットパスガイドブック

青葉城 奥の細道

A5版カラー 112ページ  【定価】1,000円+税

※販売店などの情報は下記までお問合せ下さい。

【問合せ先】

青葉山・八木山フットパスの会(内山)

TEL:070-5091-4896

くわしくは、こちら

 

 

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詳しくは、こちら

 

 

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