2019年10月17日
  コラム

【東北大コラム】医療ドラマ「ラジエーションハウス」につながる研究!?

今春にテレビ放送されていた「ラジエーションハウス ~放射線科の診断レポート~」ご覧になりましたか?CTやレントゲン撮影などを行う診療放射線技師の主人公を中心とした「ラジエーションハウス」の方たちが様々な技術・知識を駆使して、最終的に患者さんの体の状態を正しく診断してゆく医療ドラマです。普段あまり表に出ない診断のための医療技術が月9枠のドラマで取り上げられ、とてもうれしく感じていました。

 

今回コラムを担当する志田原といいます。大学で放射線を医療に応用する領域で工学研究をしています。この放射線を医療に応用し“診断”を行う学問領域は正式にはDiagnostic Radiology(放射線診断学)といいます。また、ドラマのタイトルになったラジエーションの本来の意味は放射線そのものであって、医療という意味は含まれていません。なので、「ラジエーションハウス」の題名を最初に聞いたときには、正直、私はピンとこなかったのでした。ダイアグノステックラジオロジーハウスのほうがしっくりきますが、長いですね。

 

放射線診断学の基盤となる放射線の力を借りて、人の体の中の様子を画像としてみるための装置やその関連技術。工学部の学生だった時に、このコンセプトを聞いて、「ん、どうやって?!」とその仕組みや原理にがぜん興味をもちました。専門書籍を読んで原理がわかっても、実際どのように使われるのか、どんな技術的な問題があるのか、良い医療のためにどういう技術が必要なのか興味は尽きず、博士号まで取得して、気が付けば大学教員になっていました。人生は不思議です。

 

現在、私が行っているのは「放射線を用いた医療用診断装置の計測データ処理や画像解析」です。特に、目の前の画像から解析によって体の中のいろんな情報を抽出できることに醍醐味を感じています。日々いろんな病気の患者さんが医療機関を受診されています。ドラマのように先端の解析技術で得られた情報によって、これまで見抜けなかった患者さんの体の中の状態が新たにわかるようになり、それが早期の診断・適切な医療につながり、最終的に患者さんの健康寿命を延ばすことにつなげることができれば、と考え日々研究をしています。

 

写真は、東北大学病院で実際に医師や技師の方が意見を交わしながら診断をしている“リアルガチ”なラジエーションハウスの風景です。医学系研究科・放射線診断学分野の高瀬圭教授のご許可のもと写真撮影させていただきました!

 

【プロフィール】

志田原美保(しだはら みほ)

東北大学大学院 工学研究科 講師

専門は応用量子医工学。特に放射性同位元素を診断に応用する領域、核医学で画像解析を中心とした工学研究をしています。

 

ホームページはこちら(http://web.tohoku.ac.jp/shidahara/)

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