2017年09月25日
  東北大学コラム

【知って納得! くり返し発生する地震の謎】第1回 予知ができる地震?

東北大学理学研究科 地震・噴火予知研究観測センター  内田 直希(助教)

仙台放送ニュースアプリ【みんなのゼミ】にて
2015年7月20日掲載

 

地震を研究していると人に話すと、ときどき、“地震が起こることがわかったら私だけには教えてね。”と言われたり、“本当はわかっているけれども隠しているんじゃないか?”と疑われたりすることがあります。

 

しかし、現在、地震の研究の多くは、まずどのようにして地震が起きているのかを調べる段階で、残念ながら数日・数ヶ月以内に地震が起こるという情報は当分の間出せそうにありません。

 

では、まったく地震を予知することは不可能なのでしょうか?実は、中には、予知ができると言ってもよいような地震があります。

 

そのような地震の1例が岩手県の釜石市沖で発生する地震です。図は、釜石沖地震の発生のようすを時間とともに表示したものです。

 

同じくらいの規模(マグニチュード)の地震がほぼ等間隔で発生していることがわかります。この規則性から2002年の時点で次の地震が2007年ころ起こると東北大学の松澤教授により予測され、専門誌に発表されていました。そして、その後2008年1月に実際に地震が起きました。このように地震の発生間隔がそろっている地震は大変珍しく、この地震は釜石沖のくり返し地震として、世界中の多くの地震の専門家の中で知られています。この地震は小さく、被害が出るような地震ではありませんが、大地震の発生のしかたを調べる上でも大きな意味を持つ地震です。次回はこのような不思議な地震のくり返しが発生する理由についてお話しします。

 

次回は「第2回 なぜ地震はくり返すのか?」です。

 

[豆知識]ちょっと詳しい地震の情報を得るには?

本Webアプリの地震・災害・気象のページのほか、下記のページでも最新の地震の状況や地震に関す知識を得ることができます。

 

  • 地震の活動状況(気象庁):最新の地震情報

http://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/index.html

  • 防災地震web(防災科学技術研究所):最新の地震情報

http://www.seis.bosai.go.jp

  • J-RISQ地震速報(防災科学技術研究所):市区町村ごとの揺れの状況など

http://www.j-risq.bosai.go.jp/report/

  • 地震に関するFAQ(日本地震学会):地震に関するよくある質問と回答

http://www.zisin.jp/modules/pico/index.php?cat_id=6

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気象庁

http://www.jma.go.jp/jma/index.html

 

防災科学技術研究所

http://www.bosai.go.jp

 

地震学会

http://www.zisin.jp

 

 

【プロフィール】

内田 直希 (うちだ なおき)

東北大学大学院理学研究科 地震・噴火予知研究観測センター助教

長期間にわたる地震の観測データから、沈み込み帯の地震発生メカニズムの解明に取り組んでいる。

最近の著作物に『繰り返し発生する地震の規模はどのように決まるのか」(地震本部ニュース, 7巻第3号, 2015)、『特集 東北地方太平洋沖地震から3年 発生前に起きていたスロースリップ」(なゐふる, 97号, 2014)など。

趣味 自然鑑賞、温泉、陶芸、読書

 

 

 

 

 

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