2018年06月06日
  東北大学新聞

【実録・サイエンスカフェ】土砂災害入門

東北大学新聞2018年5月号掲載

 

サイエンスカフェ「土砂災害入門~斜面はなぜ崩れるのか?~」が4月27日、せんだいメディアテークで行われた。会場には高校生からお年寄りまで幅広い年齢層の人が訪れた。

今回の講演者は本学災害科学国際研究所の森口周二准教授。まず森口准教授は土砂災害の発生状況や発生件数、及び被害件数の概要を示したのち、実際に土砂が崩れる様子の映像を見せ、土砂災害の悲惨さを語った。

次に、森口准教授は土砂災害のメカニズムについて説明した。土砂災害には急傾斜地崩壊(がけ崩れ)、地すべり、土石流の3種類があり、それらが起こる理由には地震と雨の二つが挙げられる。地震で土砂が崩れるのは地面に力が加わるからで、雨で崩れるのは、土に水が過分に入ると土の固さが弱くなるからであるという。「梅雨や台風の影響で雨が多く降る6~9月や、雪解け水が増える3、4月に土砂災害が発生しやすくなる」と森口准教授は語った。

その後、配布された仙台市全区の土砂災害・水害のハザードマップを使い、参加者がテーブルごとに、それぞれの自宅周辺の土砂災害のリスクについて話し合った。各テーブルには森口准教授の研究室の学生がファシリテーターとして配置され、議論の活性化に一役買っていた。

講演の終盤で、森口准教授は土砂災害に備えるには何をしたらよいかについて説明した。森口准教授は「専門家が有するような専門的な知識を持つ必要はなく、自分で考えて行動することが大事だ」という。そのために自分は土砂災害や水害などの自然災害に遭わないだろうという偏見をなくし、土砂災害のリスクは日本全国どこにでもあることを認め、自分から防災情報へアクセスすることが必要だ、と森口准教授は語った。

講演終了後には質疑応答が行われた。森口准教授は参加者から投げかけられる質問に丁寧に答え、参加者はさらに講演内容について理解を深めていた。

今回の講演に参加した学生は「東日本大震災の後に進学のため仙台に引っ越してきた。震災を経験した地元の人と土砂災害に対しての感覚に差があることを実感できた」と感想を語った。

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