2017年09月11日
  東北大学コラム

【頑張らなくてもよい!? 賢い健康習慣】第4回 「後悔先に立たず」のがん検診

東北大学 災害科学国際研究所・同医学系研究科 教授     栗山  進一

仙台放送ニュースアプリ【みんなのゼミ】にて
2015年7月2日

もし「がん」が気になるのであれば食事などとともに、あるいはそれ以上に、「禁煙」と「がん検診受診」が必須です。

 

喫煙はがんをはじめ、心臓病、脳血管疾患、呼吸器疾患等、多くの種類の疾患と関連しています。特にがんでは、肺がんをはじめ、喉頭がん、咽頭がん、胃がん、乳がん、膀胱がんなど、ほとんどあらゆる種類のがんと関係していることです。

 

では、できるだけ簡単に禁煙する方法は何でしょうか。

 

もちろんある程度の根性も必要ですが、現在では禁煙用のガムやパッチなど多くの禁煙補助ツールが開発されています。また、職場や家庭などで“みんな”で取り組むことで、禁煙の成功率は格段に成功するとのデータもあります。

 

まずはぜひ禁煙をお考えになり、周りの方々に相談しながら、まずは気軽にトライしてみることをお勧めします。あまり根性ばかりに頼らずに。

 

さらにがん検診を受け早期発見・早期治療に努めれば、たとえがんに罹ったとしても、治癒することも可能な場合があります。

 

このようなお話をすると、「日本人は検診好きなので、すでに多くの方が受けているので問題ない」と思われる方もいらっしゃるかも知れません。本当にそうでしょうか。

※イメージ資料:乳がん検診

 

例えば、40歳代後半から50歳代前半の女性に多くみられる乳がんですが、乳がん検診受診率は平均してどれくらいかご存じでしょうか。ようやくわが国でも50%くらいまで上がってきましたが、宮城県内でも自治体によってははるかに低い受診率が長い期間続きました。

 

数年前までは30%を下回る受診率のところも多くみられました。一方で、欧米では乳がん検診受診率が70%を超える国がごろごろあります。

 

乳がん検診はまだましですが、日本人としては大いに気になる胃がんについては惨憺たる状況です。未だに30%を下回る受診率の自治体が多くみられます。

 

つまり3人に1人も胃がん検診を受診しておらず、胃がん死亡率は依然として高止まりしているのが現実です。「後悔先に立たず」といいます。この言葉はまさにがん検診のためにあるようなものです。

 

次回は「第5回 これからの医療」です。

 

 

【プロフィール】

栗山 進一

東北大学災害科学国際研究所・同医学系研究科教授

災害が健康に与える影響の解明と対策を大きな研究テーマとし、生活習慣病や神経疾患に対して環境・遺伝・社会的要因のすべてを考慮して対応する全人的医療の実現を目指している。

趣味 スキューバダイビング

 

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