2017年09月11日
  東北大学コラム

【頑張らなくてもよい!? 賢い健康習慣】第5回 これからの医療

東北大学 災害科学国際研究所・同医学系研究科 教授     栗山  進一

仙台放送ニュースアプリ【みんなのゼミ】にて
2015年7月3日

最先端の医療では、個々人の体質に合った病気の予防法を開発しようとしています。

 

アンジェリーナ・ジョリーさんの例のように、乳がんなどでは一部実用化されているものもあります。以下はアンジェリーナ・ジョリーさんの言葉です。

 

がんのリスクにさらされながら生きている可能性がある。そのことを多くの女性が知らずにいるので、私は自分の話を公表することにしました。遺伝子検査が受けられること、そしてリスクが高い場合には有力な選択肢があることを知ってもらえるよう願っています。人生にはさまざまな困難を伴います。しかし、受け入れてコントロールできる困難を恐れる必要はないでしょう。(2013/5/14 ニューヨークタイムス誌より)

 

ただし多くの病気については現在は研究の段階といった方がよく、多くの病気ではまだまだその病気の予測や原因解明には至っていません。

 

肥満などは太りやすい体質があることはわかっていますが、その具体的な遺伝子やゲノム上の塩基配列変異などは十分にわかっていません。一部で遺伝子解析によって肥満になりやすいかどうかの検査を行い、その結果に基づいて「あなたにあったダイエット法」などと謳っているものは、現在のところ科学的根拠が十分とはいえない状況で、残念ですが、実用には耐えられない状況です。

 

東北大学では、東北メディカル・メガバンク計画というプロジェクトを進めています。

地域住民コホートや三世代コホートなどと呼ばれているものがそれです。

 

このプロジェクトによって、一人ひとりの体質によって病気の予防や治療、ひいては新たな治療法の開発まで目指しています。

 

この研究が進めば、あなたに合った「がん予防法」や「ダイエット法」などが提唱され、それこそ「気軽に」体重コントロールができるようになるかも知れません。

 

今私たちにできることは、調査に協力して成果を待つことですが、それほど遠くない将来にダイエットのCMが消えてなくなっているかも知れません。

楽しみですね。

 

 

【プロフィール】

栗山 進一

東北大学災害科学国際研究所・同医学系研究科教授

災害が健康に与える影響の解明と対策を大きな研究テーマとし、生活習慣病や神経疾患に対して環境・遺伝・社会的要因のすべてを考慮して対応する全人的医療の実現を目指している。

趣味 スキューバダイビング

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